3月14日11時の参観だった。冷たい雨にもかかわらず仙洞御所はしっとりした雰囲気に満ち、
参観客も少なめだった。参観許可は届いたが天候ほかの理由で取りやめた人もいたのだろう。
受付で参観許可証のコピーを提出したら、座っていたのは宮内庁京都事務所の品川栄一さん。
地味なベージュのジャンパーふう制服を着ていたので一瞬どうかと思ったが、まぎれもなく品川さん。
以前、仙洞御所で一度、桂離宮で一度ガイドをつとめ、名解説が印象に残っていた。
2015年冬に放送されたザ・プレミアム「京都御所 至高の美の守り人」ので「衣紋道」(えもんどう)の
継承者として品川さんは出演していた。衣紋道は平安時代から伝わる最高の着付の作法であり、
束帯と呼ばれる貴族の正式な衣裳の着付を後世に伝える役目を担っている。
思わず「‥品川さん」と口走った。衣紋道という言葉をド忘れしていたけれど。
品川さんは昭和天皇の「大喪の礼」、今上陛下の「即位の礼」において陛下の着付を担当していた。
衣紋道は京都事務所の野村さん(桂離宮の名ガイド 品川さんの後輩)に継承されるはずである。
紅梅より濃いピンクのカサ。
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