楼門から庭園をみています。
円成寺に向かう道中、HKが「この道を進むとどこへ行くのだ」と聞いた。私と伴侶は同時に「柳生」と
こたえた。話はその先に進まず円成寺に着き、柳生街道の話はしなかった。
春日大社から柳生への道約19キロは柳生街道、円成寺から春日大社までの約10キロは
「滝坂の道」と呼ばれ、古くから奈良中心部と柳生の里を結ぶ道として村人や商人がものを運んだりして
行き交う交通の要衝であった。
柳生街道および滝坂の道が有名になったのは大河ドラマ「春の坂道」(1971年)の放送を契機とする。前年、
滝坂の道は東海道自然歩道に指定されたが、京阪神在住のハイカーのほかに関心を示した人は少ない。
大河で全国に知られるようになり、観光客のなかには現在のチャイニーズのようにマナーのわるい人もいて、
観光業者も一役買い、沿道と柳生の里はスラム化寸前となる。
時の円成寺住職・田畑賢住師が拝観制限に踏み切ったのは。師は「ついでに拝観に立ち寄る方おことわり
」という掲示板を設置した。
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